50代男性 腎疾患による突発性難聴に伴う聴力低下・耳のつまり感の改善症例

主訴

来院10日前、突然プールの中に入っているような耳の違和感を覚えました。
翌日の会社の健康診断での聴力検査の結果、低音(125~250Hz)が60~70dB、高音(8000Hz)が45dBまで聴力が落ちていることが判明しました。

病院を紹介され、ステロイド治療を開始。
鼓室内注射も3回実施し、まったく聞こえなかった音は拾える程度には回復しましたが、耳の中が腫れているような詰まり感、耳鳴り(キーン)、聴力低下がまだ良くならない状態でした。

病院の治療以外でできる事はないか探したところ、当院を見つけました。
「突発性難聴の専門」ということが決め手となり、来院されました。

既往歴として、IgA腎症により透析を週3回受けているとのことでした。

症状の該当箇所のイラスト

施術内容と経過

1回目

  • 施術の写真
  • 施術の写真

ご本人の自覚はなかったものの、顎の緊張が強いことが分かりました。
顎を緩めるツボに鍼施術を行ったところ、「耳の中が動いた気がした」「何となく耳鳴りの音が変わった」という反応が出ました。

2回目

耳鳴りが良くなっている感覚があるとのことでした。
聴力は「音は聞こえるものの、距離感が分からない」状態。
顎を緩める施術に加え、腎機能を助けるツボに鍼を追加しました。

2回目の施術後、病院での聴力検査で低音(125~250Hz)が40dBまで上昇しました。

経過画像

~5回目

3回目には耳の中の腫れ感がほとんどなくなりました。
5回目には唾を飲み込むときに「ピシッ」と耳の中が通る感覚があるとのことでした。

8回目

聴力検査をしたところ、低音(250Hz)が30dBまで、高音(8000Hz)は20dBまで上昇し、一旦施術は終了となりました。

経過画像

主に使用したツボ

左宇那R 生気R 帯成R

考察

内耳の状態は体の水分バランスに左右されるため、腎疾患があり透析をしていることは少なからず耳へ影響するだろうと考えられます。

しかし、そこに囚われ過ぎるのではなく、確実に肩こり・首こりから来る血流の悪さを解消することで、耳の状態改善は可能だということが分かった症例です。

お困りの方はお気軽に当院へご相談ください。

はりきゅうルーム岳 代々木上原院