
上咽頭炎・後鼻漏について
『毎月のように風邪をひいて高熱が出る』『朝起きると喉が痛い』『いつも鼻の奥に痰が流れる感じがある』『慢性的なだるさが続いている』。
こうした症状に悩まされている方は、意外と多いのではないでしょうか。もしかすると、それらの不調の原因は上咽頭炎かもしれません。
上咽頭炎になると、日常生活に支障をきたし、生活の質(QOL)が大きく低下することもあります。
上咽頭炎は、鍼灸院で症状の緩和が期待できます。
ここでは、『上咽頭炎とはどのような病気か』『耳鼻科で行われる主な治療法』『当院での施術内容』『日常生活でできるセルフケア』について、わかりやすく解説します。
上咽頭炎に悩む方や、症状に心当たりのある方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

このようなお悩みはありませんか?
- のどがイガイガする
- 朝起きると、痰(たん)が絡む
- 声が枯れる・裏返る・かすれる
- のどの奥が詰まった感じが続いている
- 病院で治療を受けているが改善しない
- 風邪は治ったのに、咳がいつまでも続く
- のど飴をなめても、のどの痛みが改善しない
- 鼻水が喉に流れてのどがムズムズする(後鼻漏)
- 後鼻漏による全身の不快感や疲れ、集中力の低下がある
次のような症状に心当たりがある方は、上咽頭炎の可能性があります。
上咽頭炎は、放置すると慢性化し、治りにくくなる可能性があります。
さらに、鼻や喉の症状だけでなく、全身のだるさや声の出にくさといった不調を引き起こすこともあるため、早めの対処が大切です。

鼻とのどの間、鼻の奥の突き当たりにある部分を「上咽頭」といいます。ここは空気の通り道でもあり、鼻から入ってきたほこりや細菌、ウイルスなどがたまりやすい場所です。
上咽頭炎は、この上咽頭が病的に炎症を起こしている状態を指します。上咽頭には、ウイルスや細菌などから身体を守る免疫の働きがあるため、健康な人でも多少の炎症(=生理的炎症)は常に起きているものです。
しかし、その炎症が過剰になり、さまざまな症状を引き起こすようになると、「上咽頭炎」としてケアが必要になります。
また、上咽頭炎には、2つのタイプがあります。
- 急性上咽頭炎:風邪などが原因で一時的に炎症が起こるもの
- 慢性上咽頭炎:炎症が長引いたり、良くなったり悪くなったりを繰り返す状態
上咽頭炎は慢性化すると、身体の不調が続きやすく、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。
上咽頭炎の起こる原因とは?
上咽頭炎の原因については、まだ明確に解明されていない部分もありますが、風邪、逆流性食道炎細菌などが引き金になると考えられています。
そのほかにも、上咽頭炎を引き起こす要因として、次のようなものが挙げられます。
- 鼻閉を起こす疾患(アレルギー性鼻炎など)
- 後鼻漏を起こす疾患(副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など)の影響
- ウィルスの感染
- 身体の冷え(特に首まわり)
- 疲労やストレス
- 空気の乾燥
- 口呼吸
- タバコの煙、空気中のほこり、粉塵や黄砂などの刺激性の強い物質
- 低気圧、寒冷
このように、上咽頭炎は細菌やウイルスによる感染だけでなく、乾燥した空気や自律神経の乱れ、さらに後鼻漏や胃酸の逆流といった要因によっても引き起こされる可能性があります。
上咽頭炎の症状とは?
以下のような症状に心当たりはありませんか?
■局所の症状(鼻・のど・首など)
- 鼻と喉の間に痛みや乾燥感、違和感がある
- 鼻の奥から喉へ鼻水が垂れてくる(後鼻漏)
- 痰がからむ、咳払いが癖になっている、声が出しにくい
- 鼻の奥が臭く感じる
- 首がこる、頭が痛い(もしくは重く感じる)
■全身の症状
- 全身がだるく、疲れやすい(倦怠感)
- 耳が詰まった感じや、中耳炎など耳のトラブルがある
- 原因不明の体調不良が続く(自律神経の乱れ)
- 免疫の異常反応による二次的な疾患がある
このように上咽頭炎の症状は、のどの痛みや違和感にとどまらず、耳の疾患や全身の倦怠感など、多岐にわたります。

上咽頭炎に対する耳鼻科での一般的にで行われている対処法は、Bスポット療法(EAT)です。
これは炎症を起こしている部分に塩化亜鉛を塗布する療法で、鼻やのどから綿棒を使ってこすりつけるため、痛み・不快感が伴います。
また上咽頭の炎症が強いほど、薬がしみてひりひりとした痛みが出現するといわれます。
しかし、病院やクリニックでつらい施術を受けても、なかなか上咽頭炎の症状が改善せず、お悩みの方は少なくありません。

当院では、上咽頭炎が慢性化している真の原因は『首こり』にあると考えています。
首こりがあることで、上咽頭の部分に熱がこもってしまい、その熱が上咽頭の炎症に繋がってしまうのです。
当院では上咽頭炎に対して、鍼施術によって首の硬くなった筋肉をゆるめ、首のこりを取り除きます。
首こりが改善すると、耳や鼻、喉、脳への血流がスムーズになり、乱れていた自律神経も徐々に整いやすくなります。
自律神経が整い、身体がリラックスした状態になることで自然治癒力が高まり、慢性上咽頭炎にともなうさまざまな症状が徐々に軽減していくケースも多く見られています。
当院の耳鼻科専門の鍼灸施術は、首こり・肩こりの「原因」を丁寧に見極め、その根本に直接アプローチすることで、血流の改善と症状の緩和を目指します。

上咽頭炎のセルフケアとして、特に「食生活の見直し」はとても重要です。
次のようなポイントに注意すると、症状の改善や再発予防に役立ちます。
上咽頭炎を悪化させる4つの食べ物とは?
上咽頭炎の悪化を招きやすい食事には、特に注意が必要です。
なかでも以下の4つは代表的な例で、体内に「胃熱(いねつ)」を生じさせやすく、その熱が上咽頭に影響して炎症を悪化させる可能性があります。
1: 脂っこいもの(脂質)
スーパーなどで販売されているお惣菜や、何度も使い回された油で揚げられた食品には注意が必要です。酸化した油は身体に負担をかけやすく、上咽頭の炎症を悪化させる原因になることがあります。
ラーメンやカップラーメンは、油分や塩分が多く、スープの刺激が強いため、上咽頭に熱をこもらせやすく炎症を助長します。
また、脂身の多い高級焼肉なども消化に負担をかけ、胃熱を生じやすくなります。過剰に摂取すると上咽頭炎を悪化させます。
<見直し案>
どうしても揚げ物を食べたい場合は、なるべく自宅で調理し、新しい油を使って揚げることをおすすめします。初めて使用する新鮮な油であれば酸化の心配が少なく、上咽頭への悪影響も比較的抑えられます。 揚げ物を完全に避けるのが難しい方は、調理方法や油の質に配慮することで、症状の悪化を防ぐことができます。 |
2:辛いもの(刺激物)
キムチ、タバスコ、激辛ラーメンなどの唐辛子系の辛い料理は、強い刺激物となるため、上咽頭の粘膜を刺激し、炎症を悪化させる可能性があります。
<見直し案>
どうしても刺激物を摂りたい場合は、からしやわさびを使うのがおすすめです。 これらは唐辛子の辛みとは異なり、上咽頭炎を悪化させにくいとされているため、辛さを楽しみたいときの代わりとして安心して使えます。 |
3: 甘いもの(特に白砂糖)
精製された白砂糖は、医学的にも上咽頭炎に良くないとされています。
そのため、ようかんや和菓子、多くの砂糖を含むチョコレート(特にミルクチョコレート)も控えることが望ましいです。
また、一般的にカカオ含有率の高いチョコレートは健康に良いとされていますが、上咽頭炎の観点からは、できるだけ摂取を控えた方が症状の悪化を防げます。
<見直し案>
小豆を缶詰で購入し、ハチミツや甜菜糖(てんさいとう)で甘みをつけて自分で煮るなど、白砂糖以外の甘味料を利用する方法もあります。 アイスクリームは夏場につい食べたくなりますが、上咽頭炎の症状があるときは控えることが大切です。 |
4:お酒(アルコール)
アルコールを摂取すると、花粉症の鼻づまりや鼻水が悪化するのと同じように、上咽頭炎の症状も悪化しやすいことが、多くの患者様で確認されています。
そのため、症状が強い時期はアルコールの摂取を控えることをおすすめします。
<見直し案>
ストレス解消のためにお酒を飲みたくなる気持ちはよくわかりますが、上咽頭炎の症状を悪化させる可能性があるため、できれば控えたいところです。 その代わりに、運動を取り入れてストレスを発散する方法が推奨されています。 軽いウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で身体を動かすことで心身のリフレッシュにつながります。 |
4つの食事による症状悪化のメカニズム
以上で説明した4つの食事を摂ると、「胃熱」が発生し、その熱が上咽頭に上昇して蓄積します。上咽頭炎は炎症であるため、熱が加わることで炎症がさらに増し、症状が悪化します。
症状の悪化は、早い人では食べた直後から、遅くとも3時間後くらいから現れることがあります。また、継続的に摂取していると、悪化した状態が約3日間続くこともあります。
そのため、これらの食事を控えるだけでも、症状の悪化を防ぎ、緩和につながる可能性があります。

これまで当院が数千人もの患者様に施術を行う中で、上咽頭炎には「治りやすい方」と「治りにくい方」がいることが分かってきました。
ここからは、その違いについてご説明いたします。
上咽頭炎が治りにくい特徴とは?
治りやすさの違いのポイントは、『手首の冷え』にあります。
当院では特に、手首の親指側、つまり「外側」の部分が冷えていることが、上咽頭炎が治りにくくなる大きな要因だと考えています。
当院では、上咽頭炎の原因のひとつとして、上咽頭に「熱がこもること」を重要な要素と捉えています。
熱を上咽頭にため込まないためには、体内の血流やリンパの循環を促すことが大切です。それによって炎症が徐々に治まっていくとされています。
手首が冷えると、首と肩の境目にあたる後頸部も同時に冷えてしまいます。
この部分が冷えていると、頭の方にこもった熱(温かい部分)と、首の後ろの冷たい部分との間で温度差が生まれ、体内の熱が全身にうまく循環しにくくなってしまうのです。
手首を温めることで、首の後ろも同時に温まります。
後頸部が温まると体内の熱の循環がスムーズになり、上咽頭にこもった熱も解消されやすくなると考えられています。
実は、手首は日常生活の中で無意識のうちに冷えていることがよくあります。
たとえば、家事で洗い物をするときには手首が露出していることが多いですし、就寝時には布団から手が出てしまい、一晩中手首が冷えてしまうこともあります。
また、夏は半袖を着る機会が増え、エアコンの効いた室内では特に手首が冷えやすくなるため注意が必要です。
上咽頭炎のセルフケア:手首を温める方法
手首の冷えが上咽頭炎の治りにくさに影響しているため、当院では患者様に手首を温めることをおすすめし、指導しています。
手首を温める方法には、大きく分けて「保温」と「加熱」の2つの段階があります。
1. 保温(日常的に温める)
手首を温める手軽な方法として、リストバンドの着用をおすすめします。
外出時には、洋服とのバランスを考えて薄手でかさばらないタイプを選ぶと良いでしょう。
ご自宅で過ごすときは、厚手で保温性の高い素材のものを使うのが効果的です。
リストバンドはスポーツ用品店や100円ショップなどで気軽に手に入ります。
手首を冷やさずしっかり温めることが、上咽頭炎の改善にもつながりますので、ぜひ取り入れてみてください。
2. 加熱(冷えがひどい場合)
手首の冷えがひどく、保温だけでは効果が感じにくい場合は、より積極的に「加熱」を行うことが効果的です。
具体的な方法としては、蒸しタオルを使った温めや使い捨てカイロの活用があります。
<蒸しタオルの活用>
まず、タオルを水で濡らして軽く絞り、電子レンジで温めます。 温めたタオルは乾かないようにビニール袋などに入れ、テレビを見たり休憩したりする際に手首の上に置いておくと効果的です。 |
<使い捨てカイロの活用>
使い捨てカイロを手首に直接当てて温める方法も効果的です。 患者様の工夫として、レッグウォーマー」や「長めのリストバンド」をアームウォーマーのように手首から腕にかけて着用し、その中にカイロを折り込んで入れる方法があります。 こうすることで、カイロが手首にしっかりと密着し、より効率よく手首を温めることができます。 |
手首を温めると改善が期待できる症状
手首を温めるセルフケアを続けることで、上咽頭炎の症状だけでなく、全身の倦怠感やだるさ、寒気の緩和にも効果が期待できます。
上咽頭炎でお悩みの方や、だるさや寒気を感じている方は、ぜひ手首を温めるセルフケアを試してみてください。

当院では、上咽頭炎が慢性化している真の原因は『首こり』にあると考えています。
鍼施術により、首の硬くなった筋肉をやさしくゆるめ、首こりを取り除いていきます。
首こりを改善し、身体にこもった熱の循環を促すことによって、上咽頭炎の症状緩和を目指しています。
施術はすべて、はり師・きゅう師の国家資格を有するスタッフが担当いたしますので、安心して受けていただけます。
また、上咽頭炎に効果が期待できるセルフケアとして、
- 食事面での注意点
- 手首や首の後ろを温めるケア方法
などもご紹介しました。上咽頭炎の症状にお悩みの方は、ぜひセルフケアも取り入れてみてください。
病院でBスポット治療を受けても症状の改善が感じられない場合は、ぜひ一度、当院までご相談ください。



10年以上声で苦しみましたが、根本原因が上咽頭炎と一発で見抜いてくれました。

はりきゅうルーム岳さんを選んだ一番の理由は、喉の施術を専門に行なっているという事で、早速予約を入れました。
院内の第一印象は、とてもきれいで好感がもてました。
また、先生は患者の声を丁寧に聴いて下さり、それに対して的確な施術計画を立てて下さるので、安心してお任せする事ができました。
声帯溝症と医師に言われて10年以上声で苦しみましたが、その根本原因を上咽頭炎ではないかと先生は一発で見抜いて下さり、たったの半年でほぼ元の状態にまで改善。
そのおかげで、海外映画出演オファーも、自信をもって受ける事ができました。
声で悩んでいる方は、はりきゅうルーム岳さんにご相談される事を強くおすすめ致します。
飯田 賢治様 男性 32歳 神奈川県横浜市 俳優
※お客様の感想であり、効果効能を保証するものではありません。
20年以上声の不調に悩まされていましたが、鍼をして不調を感じることが減ってきました!

クラシックの声楽家。コンサートやヴォイストレーニングをしています。20年以上声の不調に悩まされていました。声帯や気管支も正常なのに何故調子がわるいのかわからず、自分の歌うテクニックが悪い!と思って自分を責めました。
上咽頭炎という病名を聞いたのは3年前。耳鼻科での治療は続けましたが、一進一退。話す声にも影響が出始め、つらかった時にたまたま、はりきゅうルーム岳のホームページを見つけました。
薬を体内に取り入れることは抵抗ありましたが、はりから余計なものを摂取するわけでもないし、効かなくても害は無いだろう、ぐらいな軽い気持ちで通い始めました。回を重ねるごとに、声の不調を感じることが減ってきました。とても調子悪いな。と思っても、鍼をやってもらえば楽になる!という精神的な安心感も大きいと思います。
また、食事のアドバイスもいただき、実行してみると身体が軽くなったように思います。
担当して下さるスタッフの方は歌のことも交えながら今日はこのポイントを中心に治療しました、と説明して下さるので本当に頼りになります。
もっと早くにはりきゅうルーム岳さんに出会っていたらなあ、と思います。これからもお世話になります。
K・H様 女性 60歳 東京都青梅市 声楽家
※お客様の感想であり、効果効能を保証するものではありません。
鼻の奥のヒリヒリで夜に目が覚める日が続いていました

上咽頭炎が酷くなったのは、今年のGWの頃です。花粉症は終わったはずなのに、とにかく鼻の奥(上あごの裏)のヒリヒリとした痛みが酷く、痰のような塊が常にへばりついていました。また後鼻漏のため、就寝時、無意識に唾を飲み込むたび、その痛さで目が覚める日が続いていました。
花粉症や蓄膿症の治療で耳鼻科にも通ってはいましたが、上咽頭の症状に薬が効かないことは、前から感じていました。あのものすごい痛みのBスポット療法も1回だけ経験があります。何か他の治療法はないかとネット検索していた時「はりきゅうルーム岳」のHPを見つけました。
「はりきゅうルーム岳」のHPを読むと、上咽頭炎の原因には頸こりが隠れているとありました。思い当たることもあったので早速予約をして伺いました。先生はこちらの話をよく聞いてくれて、初回の治療はカウンセリングも含めて、1時間ほどでした。鍼の痛みはほとんどなく、驚いたことに鼻の奥の痛みが翌日には治まったのです。(本当に驚きました。)
2回3回と通う毎に鼻の奥にへばりついていた塊も、確実に小さくなっています。
薬ではなかなか治らないと思われる「上咽頭炎」は本当につらいです。同じような症状で苦しんでいる方が快適な日々を取り戻すために、ぜひ「はりきゅうルーム岳」を訪れていただきたいと思います。
K・T様 女性 65歳 東京都足立区 主婦
※お客様の感想であり、効果効能を保証するものではありません。
お電話ありがとうございます、
はりきゅうルーム岳 代々木上原院でございます。