お客様
30代 女性 職業 事務
来院
2020年3月
症状と来院理由
来院の3週間前に右の耳と後頭部が痛くなり、その2日後に耳に水疱ができたため、病院に行った。
病院では帯状疱疹と診断された。耳と後頭部に痛みが出てから1週間後に、顔の右側が動かなくなったため、再び病院を受診し、ラムゼイハント症候群と診断された。
病院で1週間入院をし、ステロイド点滴の治療を受けた。
筋電図検査の結果は覚えておらず、柳原法は受けていないとの事。
来院時は顔の右側が動いておらず、発症当時から症状は変化なし。
口から水がこぼれる、食事中に口を噛む、喋ると口が歪む、目が閉じられないため乾くという症状で困っており、人前でプレゼンテーションをすることが多く、このままだと人前に出れず、仕事を続けられないと思いつめていた。
病院での治療が終わってしまい、困り果てていたところに、友人から鍼灸治療を勧められ当院を見つけた。
ホームページで、3週間でラムゼイハント症候群が良くなったというお客様からの喜びの声を見て、自分もそうなれるかもしれないと希望を抱き来院した。
施術内容と経過
初回
顔面神経麻痺を改善するために必要な、首とアゴを触診してみると、強いコリが確認できた。手足に鍼をしてみると、即座にまぶたが閉じやすくなった。
2回目
顔の動きを確認した所、前回に比べまぶたと眉が改善していたが、「イー」の動きに変化がみられなかった。顔面全体へのアプローチをしつつ、頬への施術を強めようと考えた。頰と関連のある骨盤の筋肉に強いコリがあったため、鍼をした。
3回目
まばたきは左右差なくできるようになった。眉の動きも大きく動かせるようになってきている。
前回までできなかった口の「イー」の動きができるようになった。もう少し左右に差がなくできるようになれば、笑顔が作れると言っていた。引き続き2回目と同様の施術をおこなった。
4回目
口から水がこぼれることもなくなった。喋った時の口の歪みは言われないと気づかれないほど左右差が少なくなった。
5回目
笑顔になった時も口角があがるようになり、不自然さが目立たないほどまで回復した。
まぶたの動きは、自覚・他覚共に完全に回復した。
1週間後から正式に職場復帰が決まり、仕事に対して抱いていた不安はほとんどない。
以降は、コロナウィルスの影響による自粛で、通院が困難になったため、本人の意思で通院を中断した。
使用した主なツボ
眼涼R 殿稜R 顎中R
考察
顔面神経麻痺を治すために仕事を休職し、当院の施術を並行して行った結果、早期改善につながった。
本人が休職という決断をすることで8時間の睡眠時間を確保し、それが麻痺改善の助けになったことは間違いない。
顔面神経麻痺という病気は、睡眠不足からも発症するリスクは高まる。
この症例を見ている人には、睡眠の重要性を理解してもらいたい。
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はりきゅうルーム岳 代々木上原院でございます。