60代女性 帯状疱疹に伴うハント症候群による顔面麻痺の改善症例

主訴

来院の前日の朝に、口の形に異変を感じました。
来院当日の朝からは、口が閉まらず飲食物がこぼれるようになり、うがいをした時も口から水がこぼれてしまう状態でした。
また、来院当日から耳の後ろにズキズキする痛みを感じました。

病院の検査の結果、帯状疱疹とそれに伴うハント症候群と診断されました。
筋電図の検査は30%という結果でした。

来院時は右側に顔面神経麻痺を発症しており、まぶたが閉じない、額にシワを寄せられない、頬に空気を溜められない、笑った時の口角が動かない等の症状でした。

その他、発症する2ヶ月ほど前から気管支炎を患い、咳で眠れず、寝不足が続いていたとのことでした。

症状の該当箇所のイラスト

施術内容と経過

1回目(発症1日後)

  • 施術の写真
  • 施術の写真

首と顎にコリがあり、特に右側に強く見られました。
そこを緩めるために、手足のツボに鍼施術を行いました。
首と顎のコリが緩んだことを確認できたため、初回の施術を終了しました。

3回目(発症から6日後)

口が少し動く自覚が出てきました。
多角的には、口をすぼめる動きでの唇の変位が少なくなりました。
引き続き、首肩のコリを緩めるツボに鍼施術を行いました。

新たに、骨盤にある口を動かしやすくするツボに鍼をしました。

6回目(発症から2週間)

力をしっかり入れれば、目を完全に閉じることができるようになりました。
口から水をこぼさずに、うがいができるようになりました。
笑った時の口角の動きは、まだ左右差がある状態でした。

14回目(発症から7週間)

笑った時の口角の動きが、左右差なく動かせるようになりました。
日常生活では、麻痺を感じることがなくなったため、施術を終了としました。

主に使用したツボ

合谷R 帯白R 斑弧R

考察

首や肩のコリだけでなく、骨盤などのツボも使い、体全体を診ることにより、重度のハント症候群が約2ヶ月という短期間で改善することができました。

首肩こりは顔面神経麻痺の施術において非常に重要ですが、体全体を見ていくことによって、より早く改善したケースであると考えます。

お困りの方はお気軽に当院へご相談ください。

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