お客様
20代 男性 アナウンサー
来院
2020年1月
症状と来院理由
来院の1週間前に仕事で喉を酷使し、声枯れを起こしてしまった。
5年前にも喉を痛め、結節ができたことがある。
来院時は喉の痛みはないが、腫れている感じがすることと、声が枯れていて朝が特に出しにくい。
耳鼻科では、結節はないが、声帯が少し炎症していると言われた。
5日後に収録があり、それまでに声枯れを改善したいと差し迫った思いで来院した。
今までも、喉を酷使すると声枯れになってしまうことが何回もあった。
声枯れが良くなったら、鍼灸施術でさらに喉を痛めない発声ができる体になりたいという希望も持っている。
施術内容と経過
初回
触診をしたところ、鎖骨周辺の筋肉が硬くなっていた。お腹も触診したところ、横隔膜の硬さが顕著であった。
横隔膜の硬さから、呼吸が上手くコントロールできていないと考え、足に鍼をした。
続いて、鎖骨周辺を緩めるため手に鍼をした。
施術後に呼吸が楽になる実感があった。
2回目
発声が楽にできた。少ないパワーでしっかりとした声が出るようになった。
声枯れは、日常会話では感じなくなった。
引き続き、鎖骨周辺の筋肉と横隔膜を緩めるための鍼をした。
3回目
収録は声が枯れずに最後まで行うことができた。
鎖骨周辺の筋肉と横隔膜を緩めるための鍼をした。
6回目
喉を酷使しても声が枯れにくくなった。
鎖骨周辺が硬くなりやすいため、重心を低くするためのセルフケアを伝えた。
9回目
声が枯れることがなくなった。
少しずつ無理のない発声のイメージがついてきた。
主に使用したツボ
軟手R 陽留R 郭横L
考察
喉を酷使すると、声枯れを頻繁に起こしてしまうとのことから、呼吸のコントロールが上手くできず、声帯の周囲の筋肉を緊張させて発声をしていると仮説を立てた。
実際に横隔膜は硬く、鎖骨周辺の筋肉も硬かったため、それぞれを緩めることで無理のない発声をすることができるようになった。そのため、喉を酷使しても声枯れをすることがなくなった。
発声の土台である呼吸の重要性を改めて感じたケースであった。
お電話ありがとうございます、
はりきゅうルーム岳 代々木上原院でございます。