お客様
60代 女性 職業 無職
来院
2020年 2月
症状と来院理由
来院の前日の朝に、口の形に異変を感じた。
来院当日の朝から、口が閉まらず飲食物がこぼれるようになった。
うがいをした時も、口から水がこぼれてしまう。
また、来院当日から耳の後ろにズキズキする痛みを感じた。
病院の検査の結果、帯状疱疹とそれに伴うハント症候群と診断された。
筋電図の検査は30%という結果だった。
来院時は右側に顔面神経麻痺を発症しており、まぶたが閉じない、額にシワを寄せられない、頬に空気を溜められない、笑った時の口角が動かない等の症状だった。
その他では、顔面神経麻痺が発症する2ヶ月ほど前から、気管支炎を患い、咳で眠れず、寝不足が続いていた。
来院5日前に、気管支炎治療の病院を変え、薬も変えたら咳は改善してきていた。
治療内容と経過
初回(発症1日後)
首と顎にコリが、特に右側に強くあった。
そこを緩めるために、手足のツボに鍼をした。
首と顎のコリが緩んだことを確認できたため、初回の治療を終了した。
3回目(発症から6日後)
口が少し動く自覚が出てきた。多角的には口をすぼめる動きでの唇の変位が、少なくなった。
引き続き、首肩のコリを緩めるツボに鍼をした。
新たに、骨盤にある口を動かしやすくするツボに鍼をした。
6回目(発症から2週間)
力をしっかり入れれば、目を完全に閉じることができるようになった。
口から水をこぼさずに、うがいができるようになった。
笑った時の口角の動きは、まだ左右差がある。
14回目(発症から7週間)
笑った時の口角の動きが、左右差なく動かせるようになった。
日常生活では、麻痺を感じることがなくなった。
主に使用したツボ
合谷R 帯白R 斑弧R
考察
首や肩のコリだけでなく、骨盤などのツボも使い、体全体を診ることにより約2ヶ月で改善することができた。
首肩こりは顔面神経麻痺の治療において、非常に重要だが、体全体を見ていくことによって、より早く改善したケースである。
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はりきゅうルーム岳 代々木上原院でございます。