お客様
20代 女性 人前に出る仕事
来院
2020年1月
症状と来院理由
来院の2週間前に、バッカルファット除去術を行った際に、唾液腺を損傷し、そこから唾液が漏出したため、顔がひどく腫れた。
1週間程度で腫れは引いたが、その後、顔の右側が徐々に動かなくなっていった。病院では、腫れたことによる顔面神経の圧迫が原因の麻痺と診断を受ける。
固形物の飲食を控え、当院にいらした日からステロイド治療を開始した。
症状は右側の口角が動かない、睡眠時に口が閉まり切らず開いてしまうため、乾燥して咳き込む、頬に痺れとにぶさがある。
まぶたが閉じないため、目の乾燥によるかすみと涙目がある。
映像の仕事があり、笑顔が作れないと仕事にならず、このまま治らないのではないかと強い不安を感じていた。
病院での治療と同時にできるものはないかと調べ、鍼灸治療があることを知った。
当院のホームページのお客様の喜びの声にある、顔面神経麻痺の施術前と後の動画を見て、自分もこうなりたいと思い来院した。
施術内容と経過
初回
問診時に歯ぎしりをすることと、食事を右側で噛むことを聞いていたため、右のアゴを触診したところ、強いコリがあった。
腫れが引いた後に、麻痺が発症したため、圧迫だけが原因ではないと仮定して施術をした。
アゴのコリを緩めるため手のツボに鍼をした。
4回目
少しずつまぶたが動くようになっている。
それに伴い、涙目になる頻度が少なくなってきた。
口角の動きはまだ左右差がある。
今回から首のコリを緩めるために、腕にあるツボに鍼をした。
7回目
まぶたが左右差なく閉じることができる。
涙目になることが全くなくなった。
口角が動くようになってきた。まだ笑顔になった時は左右に差がある。
11回目
仕事で撮影した笑顔の写真を見て、麻痺があることがわからないほど自然に表情を作れていた。しかし、自覚的には口角周辺にこわばりを感じる。
14回目
仕事中に顔面神経麻痺のことを考えることがなくなった。
口角のこわばる感覚もなくなり、どんな表情を作っても違和感なくできている。
主に使用したツボ
顎門R 枕柱R 阿海羽R
考察
外科手術での唾液腺損傷による、腫れで顔面神経が圧迫されたことが引き金に発症した。
だが腫れが引いた後に、麻痺が発症したため、圧迫だけが原因ではないと仮定して施術をした。
損傷部位周辺には、守ろうとする働きから、筋肉にコリが出現することは少なくない。今回は歯ぎしりの習慣がコリを助長させ、顔面神経を圧迫していたケースである。
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はりきゅうルーム岳 代々木上原院でございます。