お客様
60代 男性 無職
来院
2019年10月
症状と来院理由
2019年7月から喉に痰がからみ、その1週間後からのぼせ感と強い倦怠感、鬱々とした気分が続いた。さらに不眠や食欲不振もある。
心療内科でうつ病と診断され、薬を服用していたが、一向に改善しなかった。
なかなかよくならないため、調べるうちに上咽頭炎ではないかと思い、来院した。
発症前までは、軽い運動をしたり体を動かすことが好きだったが、症状が原因でそれらができなくなり、余計に落ち込んでしまうことが増えた。
今の状態から、少しでも早く抜け出して、出かけたり運動したりできるようになりたいと強く思い来院した。
治療内容と経過
初回
上咽頭炎に特徴的な首のコリがあった。さらに腹診をしたところ硬い部分が複数箇所あった。特に胃の反応部位が硬かった。
首のコリを緩めるために膝のツボに鍼をし、胃の反応部位を緩めるために手のツボに鍼をした。
5回目
胃の反応部位が柔らかくなってきた。それとともに倦怠感がすくなくなり、短い時間の散歩ができるようになった。
胃の反応部位以外のお腹の硬さを緩めるために、手にある別のツボに鍼をした。
15回目
お腹全体が柔らかくなってきた。痰がからむことがなくなり、不眠と鬱々とした気分になる頻度も半減した。
毎日30分の散歩ができるようになった。
24回目
さらに首のコリとお腹の硬さを緩めていった。
この時点で不眠もなくなり、食欲不振や鬱々とした気分になることがなくなった。
使用した主なツボ
手十莉R 頭韻R 膝門L
考察
上咽頭炎による自律神経症状が強く出ていたケースであった。
首のコリを緩めると共に、内臓を治療することで、自律神経を安定させることができた。上咽頭炎で自律神経が失調することは多いので、そのようなケースでは、内臓の治療が重要ということを改めて感じた。
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